大会審査結果
 第五一回の全国大会が、七月二十九日から三十一日まで青森県八戸市公会堂において行われました。今年は昨年の鳴門大会のように台風に見舞われることもなく順調に日程を消化することができました。運営に当たられた須藤先生はじめ青森県実行委員会の皆様のご奮闘、ご尽力にあらためて感謝申し上げたいと思います。

 大会最終日、三十一日に審査委員会が持たれ、別記のような審査結果となりました。

 審査の経過は例年と同様、出場校全校の上演が終了した後、まず優秀校四校以上に該当する学校を順位をつけずに選んでもらいました。(それが下記の表です)次に票が入った学校について審査員相互の意見交換を行いました。その結果、青森中央、高松工芸、華陵、友部の四校が票数に応じる形で優秀校に選ばれました。

 次に最優秀校の選出に入りました。四校の中から一校を投票してもらいましたが、青森中央と高松工芸で票が割れました。しかし、再度の話し合いの結果、これも投票数に応じる形で青森中央が最優秀校に選ばれました。

 創作脚本賞、舞台美術賞、また今年から新設の演出賞については審査員相互の意見交換の中で異論なく、スムーズに決定しました。

 なお、大会最終日の審査委員会だけではなく、審査員の先生方には、全上演校一つ一つの舞台に関して意見交換していただいていることも念のため申し添えておきます。

 総体的に今年の全国大会の各校の舞台は、バラエティに富み、しかも高水準のものであったというのが審査員の先生方の一致した感想であったと思います。個々の舞台については、本号の審査員の先生方の講評をご参照下さい。十一校の舞台全てを丁寧に、鋭く、暖かく観てくださった審査員の先生方、本当にありがとうございました。

 今年の全国大会、もう一つ特筆すべきは、生徒講評委員会活動が本格実施となったことです。全国各ブロック及び青森県から選出された十八名の生徒講評委員の皆さんが全上演を鑑賞し、各校の舞台についての講評文を作成し、「講評速報」として会場配布しました。また分科会でも熱の入った討論がありました。生徒の視点による劇評、これは我々の活動の幅を大きくし、深くします。今後の継続に向けて、今年の成果をぜひ汲み上げ、発展させていきたいものと考えます。十八名の生徒講評委員の皆さん、そして指導にあたられた顧問の先生方、本当にお疲れ様でした。そしてありがとうございました。


◆舞台美術賞

☆山形県立東根工業高等学校

◆演 出 賞

☆香川県立高松工芸高等学校

大会審査結果

◆最優秀賞(文部科学大臣奨励賞・全国高等学校演劇協議会会長賞)

☆青森県立青森中央高等学校(青森県代表)

 「修学旅行」

◆優 秀 賞(文化庁長官賞・全国高等学校演劇協議会会長賞)

  《上演順に》

☆山口県立華陵高等学校(中国地区代表)

 「報道センター123」

☆茨城県立友部高等学校(関東地区代表)

 「トシドンの放課後」

☆香川県立高松工芸高等学校(四国地区代表)

 「HR ―ホームルーム―」

◆優 良 賞(全国高等学校演劇協議会会長賞)

☆北海道伊達緑丘高等学校(北海道地区代表)

 「馬を洗って…」

☆東京都立江北高等学校(関東地区代表)

 「老人ホーム ひまわり園」

☆瓊浦高等学校(九州地区代表)

 「挿話 〜エピソード〜」

☆大阪府立磯島・枚方西・枚方なぎさ高等学校(近畿地区代表)

 「Breakthrough 〜ガンバレ井上ひろし!〜」

☆愛知県立刈谷東高等学校(中部日本地区代表)

 「Making of『赤い日々の記憶』」

☆埼玉県立秩父農工科学高等学校(関東地区代表)

 「な に げ」

☆山形県立東根工業高等学校(東北地区代表)

 「ボクサー」

◆創作脚本賞 「修学旅行」の作者

☆畑澤 聖悟氏

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