復刊91号  WEB版


6 事務局通信

 昨年一二月に私立十文字高等学校(東京)で行われた第二回全国常任理事会では、今年度の静岡大会の総括と、福岡大会の要項確認の他、懸案となっている事項についての確認が行われました。

 福岡大会については、折からの経費節減の流れのあおりを受けて、予算そのものが圧縮傾向にあるということが伝えられましたが、会場その他関連施設の使用など大筋では当初の予定通 りに進行することになります。
 次に、協議題として、まず第二回の常任理事会及び理事会で意見集約の方向性が伝えられた、全国大会の出場校数及び年度内開催の問題については、まだ正式に機関決定をしていないところが多いとのことでした。ただ、感触としては、出場校数については「増やす方向で考えたい」ところと「現状維持」の二方向、年度内開催については経費面 、運営面から難色を示す意見が出される一方で、具体化するための方策を模索する必要があるとの意見も示されました。
 これら二点の問題については、今後の全国高演協のあり方、ひいては各学校の演劇部の活動の根幹に関わるものであり、即断は避けるという認識では一致しました。
 どこに主眼を置き、表現活動を進めていくのかについて、これからも皆さんのご意見をいただきたいと思います。
 三点目として、全国大会における「生徒講評」の導入についての意見集約が行われました。まず、各地区での同様の取り組みの実践報告が行われました。審査員とは別 に、生徒だけの講評、表彰を行う(直接審査員との意見交換などを行わないかたちで独自性を持たせる)という事例が多く、試みのひとつとして導入を検討してみてはどうかとの認識に達しました。
 ただし、講評を担当する生徒の選出方法、派遣方法(身分保障の問題を含めて)、委員の指導助言体制の確立など、問題点のクリアも必要です。そこで、四月の常任理事会で再度検討し、理事会に提起、各都道府県ごとに意見集約を行う流れをとります。八月の理事会までに、活発な議論をお願いいたします。
 その他の案件として、情報交換を含む検討事項であった「高専」のブロック大会などへの出場については、参加実績のあるところが具体的にはまだほとんどありませんでしたが、今後出場する可能性もあり、柔軟に対応したいと考えます。
 さらに「複数校による合同公演」については、地区大会レベルではすでに認めている(大会参加実績がある)ところがありますが、都道府県レベル以上については現段階ではありません。
 現在の少子化傾向で各地で学校の統廃合が進んでいることや、新教育課程編成の中で新しい構想の高校が設置されてきていること、また中高一貫校の設置など、学校のシステムについて新しい動きがある中、当然対応する必要性が生じてきます。
 生徒の出場機会を保証していく意味でも、今後規約などの検討も含めて事例研究をしていきます。

 (事務局・三上実)