北上ウイーク 北上便り②

いよいよ明日、第8回春季全国フェスティバル、華々しく開幕です。

北上便り②です。今回は、450席のキャパにスムーズに、デリケートに、優雅にお客様を誘導する岩手県顧問団、部員団の総司令官、山田先生です。山田先生は関東大会那須塩原会場にもPRのために来てくださいましたね。山田先生は自他共に認めるシャイなお方。きっとさくらホールの柱の陰から、トランシーバー片手に指令を出していることでしょう。(このあたり創作)

「北上便り2」 岩手県立杜陵高等学校通信制(岩手県高等学校演劇協議会運営委員) 山田壮一  第8回春季全国高等学校演劇研究大会(フェスティバル2014、以下「春フェス」)の幕が間もなく上がります。  震災から1年後の春フェス仙台大会は、宮城の高校生たちからものすごく熱気を感じました。2年後のいわき大会は(直接観覧することはかないませんでしたが)、まだ残る震災の爪痕と、アリオス前の線量計を通し、現状を突きつけられた感じがありました。さて3年後の北上大会は、大量に残っていた雪も消え、一見平穏な大会に見えます。  それでも3年前の東日本大震災直後は、2度に渡って岩手県内全域が停電し、ガソリンスタンドに行列ができ、通勤・通学電車に乗客が殺到したり、歩いていても余震が気になったりと、目に見えない不安におびえつつ1人1人が生活していたのです。ある生徒は、震災1ヶ月後の公演を終え、体調を崩して部活に来ることができなくなってしまいました。 「自分たちだけが苦しい状況なんじゃない。もっと大変な思いをしている方はいる」 ことはわかっているつもりです。でも、震災で抱えてしまったものは、自分の力ではどうにもできなかったり、忘れてしまいたいこと、忘れられないことなど、さまざまな思いが混在しています。3年前の出来事を忘れてしまった方がいいのか、よくないのかも、実は、1人1人違っているのです。  それはさておき、ことしの春フェス。去年の「長崎しおかぜ総文」で上演した学校が2校(丸子修学館・名取北)出場しています。そして、各ブロック大会で旋風を引き起こした学校が、ここ北上さくらホールに集まります。二度とない2014年の春フェス3日間をいろいろ語り合い、「あの、青いホール面白かったよね」と思い出す日がくれば幸いです。

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