北会場の顧問の先生方は・・・

いよいよ明日から関東大会第3日第4日である。これをネタにしつこくまた書く。 さて、上のタイトル「北会場の顧問の先生方は・・・」の次は「濃い」となる。そうだ、南会場と北会場では上演される劇や観客の雰囲気など違うことが多々あるが、顧問の先生方の濃さもかなり違う。食塩水で言えば、南は2%、北は10%くらいであろうか。飲むとかなり強烈である。中部日本のブロック長は富士会場の劇を観て「スマートな劇が多い」と称したが、北会場はかなり違う。やはり顧問の濃さと相関関係がある。そんな違いを楽しみながら劇を観てみるのも面白い。北会場は埼玉、栃木、新潟、長野、群馬の5県からなる。全国大会出場顧問で言えば(ここから少しフィクション入ります)、まず「セプテンバー」なあの方、群馬である。「ドーン」とか「メルヒェン」とか洒落たを越えた、強烈なタイトルと強烈な劇。見かけはスマートだが話すととてつもなく濃い。「正義」の方と「教室で自転車をこいで電気をつけて」観客を唖然とさせたあの方、一方は万年青年のように見え、もうひと方は大学教授のように見える。でもお二方とも眼鏡の奥の目力が並ではない。「少年が神社行く」あの方は埼玉である。見かけは若者そのものだが、意外にベテランの域である。何よりも80人の部員を束ねているのだから濃くないわけがない。「A」とか「B」とかアルファベット一文字で名乗りを上げたあの方は長野である。シェイクスピア、ギリシャ悲劇、カフカなどを堂々と高校演劇の土壌に乗せてくるすごいお方である。でも若くて極めて腰が低い。人と会うといつも90度に腰を曲げてあいさつされる方である。私はいつも「きっと頭なの中では恐ろしいことを考えているに違いない」と茶化すが、「いえいえそんなことはありまえせんよ~」と軽く受け流される。「シスター・シスター・シスター」の名作を生みだした新潟が濃くないわけがない。もちろん銀縁眼鏡の縁がきらりと光る新潟関東大会実行委員長のあの方もその一人だが、前々くらいになるか、元新潟事務局長もなかなかである。(ちなみに現事務局長は超スマートな方である) まずどう見ても教員に見えない。どこかのギョーカイの人か、別の世界の人のように見える。新潟の関東大会の時、その方と長野のあの方と私が教える教科が同じということがわかって、実に気まずい思いをした。まず3人とも、目の前の二人が教員であることに気づき、同時に「あなたたち、その教科似合ってないよ!」と思ったのある。 と、書いてきて、濃い顧問は別に関東北会場だけでないことがわかる。と言うか、演劇部の顧問は濃い人が多すぎる。どうもその方々が何かを教えているという姿が想像しにくい。全国出場第10号の甲府の方も、青森の方も、松山の女性の方も、もちろん徳島の方々も、みんな濃い。そして楽しい。そんな方々と交流できるのは演劇部顧問ならではの喜びなのである(これはフィクションではない)。 さて、まるで自分が濃くないかのような立ち位置で書いているが、自分の代わりに千葉のお方も出そう。実は千葉は濃い顧問の元祖である。数々の全国大会を渡り歩き、上演日ともなれば、ジーンズにジージャン、赤いバンダナと言うかっこうでロビーを練り歩き、声をかけるのもはばかられるほどの緊張感を全身に漂わせる男、いやそれさえも演技ではないかと思わせるお方、「さる」とか「じゃがいも」とか「ヘレン」なお方。濃すぎる。その方はこの那須塩原会場で審査員である。濃い方が濃い劇を審査する。これも北会場の見所ではないだろうか。
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