がんばる高校演劇OBOG

「青春舞台2014」を観た。よみがえるなあ。滝川第二の「空ちゃん」の家族や進路希望も出てきて、「志望理由書」がより興味深く。もう観られないけど。青森中央、久留米大学付設が上演順通り、連続で紹介。やはり両校顧問が大小で重なる・・・。60回記念写真掲示コーナーが取り上げられていた!最後に「田中さんのバーカーヤーロー!」(やっぱりパパイヤ)が出てきた!!いやあ、写真印刷と掲示、超ぎりぎりだったけど、やった甲斐があったなあ。「田中さん」は今中学の先生をやっている。ある日お互い生徒連れのところばったり出会った。今ここで彼の写真が大写しになったことなど知らないだろう。 ところで、番組では全国大会60周年と言っていたが、正しくは来年61回で60周年となりますね。だから来年も60周年で騒ぎますよ。 で、今日は「田中さん」のように高校演劇OBOGのこと。国立劇場でも北見北斗のOBOGのことを書いたが、今度は新国立劇場だ。昨日、新国立劇場演劇研修所 第8期生試演会を観に行った。前任校の同僚の息子さんが同研修生で、また本人とも顔見知りであることから行ったのだが、本人はやはり高校演劇OB。高校で演劇にはまって、大学は演劇科へ。大学でも演劇(シェイクスピア)をやって、難関の新国立劇場演劇研修所へ。絵に描いたような演劇はまり人生なのだ。今年は3年の研修期間の最終年で、卒業公演の意味合いの試演会がいくつかある。その第一弾だ。その作品が 「親の顔が見たい」。作品についてはここでは説明は要りませんよね。で、私はこの芝居にはまったのだ。もちろん、劇団昴の本家公演も観ているのだが、何か昨日はセリフの一つ一つが響いてきて、ぐっぐっぐっと、鼻がじゅるじゅるじゅると、どうも困ったのである。隣の不用意に笑うおばさんと対比状況だったのだ。研修生の劇だから、20代前半の子たちが中年を演じているわけで(祖父祖母だけは文学座のベテラン俳優が演じている。そしてさすがである。)、年齢のリアルさは落ちるわけだが。もちろん台本の力である。ストーリーを追わなくていいから、その言葉がストレートに入ってくるのだ。また自分も学校の先生であると同時に高校生、中学生の子をもつ親になった。両方の気持ちがわかってしまうこともあろう。だが、その言葉を発するのはプレーヤーたる研修生である。「空ちゃん」同様役者になることを夢見て、研修所に入って、がんばって三年間。終了後の約束もないけど、今この芝居にかける、何日も何時間もかけて稽古して、自分の知らない親や教師の気持ちを推し量る。そんな者たちから発せられるセリフが自分の心を揺り動かしたのだと、信じる。 ところで、その芝居に、本校を今年卒業して、某大手劇団のS座に研修生として入ったR(女)が来ていた。最近、そのS座所属の超大物女性演出家M氏に指導を受けたそうである。うわあ、幸せ!ところがダメ出し出されっぱなしで、最後に一発、「どうも高校演劇ぽいんだよね~」 うわあ、やっぱりその手でやられたか! 「それってプロの常とう句だよ」と慰めておきました。
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