県大会まで1週間となった。修学旅行で崩した体調も万全に戻った。(顧問が) たぶん県大会に合わせて、先に体が調整しておいたのだろう、と都合よく解釈した。
柔らかな秋晴の日々が続いている。劇で変えるところはあまりない。心は極めて平穏である。
「さあ、通しをやろう!」再開後あまり稽古もしていないが、また突発的に予告なしに宣言した。「いつでも通しができる。その状態にしておくことが大事だなのだ。」ともっともな理由をつけることを忘れなかった。
通した。63分30秒だった。おかしい。地区大会は58分台。それから加えたところはあまりない。謙虚なはずだった。1か月ぶりの通しだもの。体がテンポを覚えていないのだろう。翌日も通した。63分10秒です。舞台監督が暗い顔をして言う。
すでに心の平穏は消えていた。5分縮めなければ・・・。また時間との闘いの日々が始まるのだ。