各地で、地区大会が行われ、来週の週末から、県大会のオンパレードとなる。「高校演劇の秋」もいよいよ深まって来た。
そんな中、関東ブロック大会の一つが開催される、茨城県龍ヶ崎市の「龍ヶ崎市文化会館」を見学してきた。町へ入ると「竜ヶ崎」「龍ヶ崎」と字が混在しているが、一般的には「竜」、市や市の施設は旧字体の「龍」で統一しているとのことである。
龍ヶ崎文化会館がある、竜ヶ崎駅。実は私が住む町からとても近い。検索をすると、常磐線柏から乗り換えを入れても30分。なぜか勝ち誇った気分になる。上野からなら1時間。最近大好きな「東京~上野ライン」を使えば、東京から竜ヶ崎駅まで1時間8分である。文化会館へは駅から15分と多少歩くが、急いでいる時は、竜ヶ崎線への乗り換え駅であるJR佐貫駅からタクシーを使うとよい。1500円くらいとのこと。こうなってくると、東京駅から会館まで1時間を余裕で切る。もう一方の関東大会は、さいたま芸術劇場だから、これはもう双方とも首都圏開催である。またなぜか勝ち誇った気分になる。
ただ、龍ヶ崎市へはぜひ「ゆっくり」来てほしいと思う。つまり関東鉄道竜ヶ崎線にぜひ乗ってほしいのだ。実は自分も近くにありながら、この路線に乗るのは初めて。初路線に乗る「鉄ちゃん」の興奮には及ばないが、少しわくわくの小旅行だったのだ。柏から佐貫まで、15分ほど。「竜ヶ崎線乗り場」の案内に沿って駅舎の階段を下って、地上に降りる。乗り場がどこにあるかわからない。⇒の案内に沿って進む。ラーメンの「日高屋」の脇を通り、水産系の居酒屋の前を通り過ぎ・・・あった、いきなりホーム。常磐線との乗り継ぎはいい。出発1分前。そして1両。おお、1両編成か!ゆったりと席に座る。すぐに出発。のどかな田園風景。暖かい日差しの中、この秋、本当の秋を感じた。しかし、その心地よさも7分で終わる。7分、2駅目が終点の竜ヶ崎駅なのだ。その間4.5キロ。竜ヶ崎の駅舎も風情があっていいですよ。
そうなのだ、茨城の関東大会は、首都圏直結でありながら、こんなローカル線の旅も用意してくれているのだ。そう言えば、ひたちなかでの全国大会も、さりげなく「ひたち海浜鉄道」が通っていたではないか。全国からローカル線愛好家を集めようと言う、茨城県の戦略なのではないか。畏るべし、茨城県。
そんなわけで、高校演劇ファンでローカル線愛好家の皆さま、1月に龍ヶ崎市へいかがでしょう。
堂々の1両編成。朝夕は2両とのこと。車体には「龍ヶ崎市市制60周年」の文字が。おお、全国の歴史と重なる。
堂々の龍ヶ崎市文化会館。駅から近道を探せば、もっと早く着くはず。
ちなみに、関東鉄道にはもう一つ路線があって、「関東鉄道常総線」と言う。こちらはメインの路線で、佐貫駅から2つ手前の取手駅から下館まで50キロの路線である。途中、映画「下妻物語」で有名な下妻の町があり、茨城全国大会で「お好みにけ~しょん」を演じた水海道一高がある、水海道(みつかいどう)がある。実は、このあたり、9月の大雨で鬼怒川が氾濫し、大変な被害を受けたところである。その影響は1か月後の今も続いており、常総線はようやく全線開通、そして400人以上の方々が避難所生活をしているとのことである。心よりお見舞い申し上げます。