ブロック大会巡り同好会緊急座談会⑦~いよいよ最終回?~

B え~、皆さま、本日もよくお集まりいただきました。それではこれから「ブロック大会巡り同好会緊急座談会第7回」を始めます。

 

A もうすでに「緊急」ではなく、「定例」ですね。定例座談会。まさかこの学期末のホントに忙しい時に呼び出されるとは思わなかった。

 

C そうだよね、本当は10月にやった座談会を、細かく、せこく分けて掲載する予定だったよね。

 

B また、せこく、とはひっかかること言いますね、Cさんは。いいですか、企画突然変更、企画突然打ち切り、中途半端、投げ出し、知らんぷり、はこのブログの得意技ではないですか。

 

A 自分でもわかっているんですね。

 

B それが多少設定を変更したくらい、たいしたことありませんよ。それよりここまで続いたというほうが我ながら驚きです。

 

C ああ、確かにね。オレは3回で終わると思ったけどね。でももう7回目だろ。よくやった、よくやった。

 

A だんだんフィクションが入ってきて、ボク、行っていないところに行ったと思われて、けっこう迷惑しているんですよ。

 

B あー、本当にすみません。だからこの前の沖縄編の時は「フィクションです」と入れました。でも、行ったんですよね、お二人。最高によかったそうですね、九州ブロック沖縄大会。さすが今注目の九州大会だなあ。私なんか林成彦さんのツイッター見て悶々としてましたよ。

 

A 海もよかったです。沖縄県で高校演劇を観る。ぼくの夢がかないました。次なる夢は、北海道石狩支部大会40校制覇でしょうか。

 

B さすがにAさんの夢は壮大ですねえ。ところでCさん、沖縄でいい星の砂は見つけましたか・・・

 

C ・・・

 

A ああ、それはダメです。その話はダメです。さあ、本題に行きましょう。

 

B はあ、わかりました。では本日のテーマは、「4ブロック大会入り乱れたまま、ついにこの週末上陸へ!」です。

 

C 何か台風みたいだな。

 

A 「入り乱れたまま」って解消しようがないでしょう、その日程で何年も前から計画されているんだから。

 

C それにその4大会が重なり合うの、一番最初の頃やらなかった?

 

B はい、やりました。でもその時は、わ~重なるんだ、わ~本当、わ~どうしよう、で終わったんです。

 

C そんなバカみたいいい方したっけ?

 

A Bさんの頭の中ではそうなっているということでしょう。何しろ!マークとか、わ~とか、・・・とかが大好きな人ですから。

 

B はい、では再度おさらいしましょう。今週末のブロック大会は、東北、関東北、中部日本、四国の4ブロックで重なります。正確には東北ブロック、23日から25日の3日間、福島県いわき市のいわき市芸術文化交流館アリオスで、関東北会場は、24日25日新潟県のりゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館で、中部日本は三重県です。津市の三重県文化会館中ホールでこちらは4日間23日から26日。四国大会は徳島県。徳島市内ですね、徳島県郷土文化会館あわぎんホール、24日25日と。

 

A さすがにこの手のことは立て板に水ですね。

 

B  はい、この3年間かなり鍛えられました。さあ、皆さん、この週末はどこに行きますか。どこに行って熱い劇を観て、熱い演劇高校生、おにいさん、おねえさん、おじさん、おばさんに会いますか?さあ、さあ、さあ、さあ、さあ、ブロック大会巡り同好会にとって最高に難しい選択の時がやってきましたよ。おっと、Cさん逃げるのはなしです。部屋の鍵はかかっています。今ここで決めてもらいます。

 

C 大げさだなあ。ホントにトイレ行きたいだけなのに。鍵かかってるってこっちから開ければ開くでしょ、って開かない。

 

B 外から鍵をかけてもらいました。いわば幽閉状態です。結論が出たら電話して開けてもらいます。

 

A 高校演劇にもこんなシチュエーションありますよね、ありえないような。Bさんはそういう話創るの得意ですからね。

 

B はい、フィクションだと思えば何でもできます。

 

C じゃあ、これはフィクションなの?オレの存在もフィクション?でもここに扉が実体としてあるわけで。オレは現実に生きているのか、Bさんの頭の中で生きているのか?

 

B Cさん、気楽に気楽に。自分が何者なのかなんて追及する年ではありません。どこに行くか決めれば解放されるんですよ。

 

A あのですね、選択、チョイスしなくてはならないと思うからつらいんじゃないでしょうか。

 

B どういうことですか?

 

A この際4会場全部行ってしまう、というのはどうでしょう。

 

B はあ?

 

A つまりですねえ、23日金曜日は、東北大会初日を観劇。それから24日土曜日は関東大会新潟会場初日にお邪魔する。25日日曜日は徳島へ。そして26日月曜日は三重で中部日本大会・・・

 

BC・・・(呆れている)

 

C できるの、それ?

 

A 飛行機と夜行バス、あと新幹線を使えば何とか・・・(と紙に書いた行程表を出して説明しようとする)

 

B あのですね、Aさん。今や本同好会のリーダー格になったAさんに申し上げるのも恐縮ですが、それは本同好会のポリシーと言いますか、モットーと言いますか、存在意義にそぐわないと思うのです。

 

A どういうことですか。

 

B つまりですねえ、ブロック大会というのは、ただ行ってヘラヘラしていればいいと言うものではないんですよ。行ったからには全作品、全上演を観る、完徹するという気概を持つというのが、ブロック大会巡り同好会の基本精神です。ですから・・・

 

A わかりました。では私は東北大会に行きます。

 

B 変化早いですね。

 

A 初心忘るべからず、です。たまにBさんもいいことを言います。

 

B ありがとうございます。ではAさんは、東北大会、福島はいわきですね。

 

A いわき市の劇場、アリオスは素晴らしい劇場です。2013年3月には第7回春季全国大会も行われました。私はあの劇場前の広場を、劇と劇の間に散策するのが大好きなのです。東北大会は全国大会と同様、幕間が30分ですからね。Bさんは行くところ決めましたか?

 

B 私はやっぱり新潟・りゅーとぴあに行きます。

 

C やっぱり日本酒だな。

 

B 違います!いや完全に違うわけではありませんが・・・。りゅーとぴあ、ここも素晴らしい劇場なんです。関東北会場にあっては、昨年のさいたま芸術劇場か、今年のりゅーとぴあかというぐらいで、この埼玉県から新潟県の流れというのは実に幸せな流れなんです。あ、その次の群馬県、桐生市のシルクホールもいいですよ、もちろん。ここは2008年に第54回全国大会をやった会場で、河童が出てきたり、オイディプスが蘇ったりして大変だったところです。あと栃木県にも長野県にもいいところがありまして・・・

 

C 立場上、かなり気をつかってるね。オレみたいに自由になればいいのに。

 

B さあ、Cさん、あなたはどこへ行きますか。中部日本か四国か、どちらかに決めてください!と言ってもムリですよね。クリスマス、お嬢さんに星の砂をあげるんでしょう。

 

C オレ、行くよ、ブロック大会! 

 

A いいんですか、Cさん。

 

C ああ、もう吹っ切れた。

 

B どういうことですか?

 

C 沖縄の九州ブロック大会から帰って、家族にこう言ったんだ。「さあ、今年のブロック大会巡りは終わりだ。クリスマスは家族で一緒に過ごそう。(娘に)いいプレゼント買ってきたんだ・・・」そしたら、妻がこう言うんだ。「お父さん、クリスマスはブロック大会に行っていいのよ。いや行ってちょうだい。」  オレ「どうして!?」  娘「あたしね、おかあさんとディズニーランド行くんだ。ディズニーのホテル泊まるんだ!」  オレ「え!」  妻「ネットでようやく取れたのよ。キャンセル待ち、ツイン1部屋。」  オレ「・・・」  妻「お父さんだって、北海道とか沖縄に行ったんだから、あたしたちだって楽しんだっていいでしょう。」  オレ「・・・もちろん」

 

AB ・・・

 

C 誤解しないでくれ。オレは決して落ち込んではいない。むしろ今最高に気分がいい。だってオレは認められたんだよ、ブロック大会巡り同好会が家族にも認められたんだよ。奥さんだって全然怒ってなかったよ。笑顔で優しくオレをブロック大会に送り出してくれるようだった。ただオレはBさんの幻影。だからBさんが家族に対してそう願っている、ということだけどね。

 

B げげ。

 

C というわけで、オレは四国大会、徳島に行く。徳島と言えば、第50回全国大会。2004年。台風が直撃して中日上演中止。3日目に7本上演して乗り切った思い出深い大会だ。オレは何回鳴門の荒れる渦潮を見に行っただろう。

 

B ラーメン屋の前でけんかしてたり、自分の分身がたくさん出てきたり、ダンスショーのような劇もありましたよね。あと合唱もあった。

 

A その頃ボクは若かったなあ。

 

C それに四国ってのは、毎年クリスマスに大会やってるんだよ。つまり四国の高校演劇人にとって、クリスマス=ブロック大会なんだ。サンタじゃない、ジングルベルじゃない、ケーキじゃない。人形立てなんだよ、書き割りなんだよ、1キロワットシーリングライトなんだよ。きっとオレのこと、理解してくれると思う。

 

B そうですね、徳島の皆さん、Cさんを優しく迎えてあげてください。

 

A 待ってください。私たちは3人しかいないんですよ。もともと4会場振り分けは無理なんですよ。中部日本は誰も行けないじゃないですか。

 

B そうなんですよ。(割と余裕である)

 

C つまりオレたちここから出られないってこと?

 

B そうなんですよ。(割と余裕である)

 

A 勘弁してくださいよ。東北大会は明日からですよ。早くスーパーひたちに乗らないと。

 

B そうなんですよ。(割と余裕である)

 

C 何言ってんだ、Bさん、つまりオレは?

 

突然音楽が鳴り、閉まっていた扉が開く。D(年齢不詳)がカギの束をチャラチャラさせて現れる。曲はTUBE「夏を待ちきれなくて」

 

B 中部日本大会に行くDさん登場です。

 

D チューブはオレに任せておけ。

 

A 新会員ですか?

 

B いや、中部日本大会専門のDさんです。

 

C 専門?

 

D ああ、チューブが待ちきれないぜ。

 

B ブロック大会には私たちのように巡る人たちのグループと、そのブロック大会だけ専門に行く専門家グループがあるんです。Dさんは中部日本大会親衛隊のリーダーです。実は中部日本大会のコアファンが一番多いんですよ。4日間の「合宿型ブロック大会」にはまる人多いんです。

 

D チューブは、アイチ、ギフ、ミエ、フクイ、イシカワ、トヤマの6ケン。ニホンカイ側とミカワワン側。どこもすげ~いいとこでやめられないんすよ。エチゼンガニとかミソニコミウドンとかサイコ―っすよ。

 

C Dさんも、Bさんの分身なんじゃない?そんな感じがしてきた。

 

B そ、そんなことどうでもいいじゃないですか。Dさん、今年の中部大会は三重県です。津市です。

 

D ミエケン、サイコ―、ツ、サイコ―、一文字の市、サイコ―。

 

B 言葉の足りないDさんを補足しますと、三重県は第55回全国大会の開催県です。2009年の夏です。あの時は四日市市でした。赤い鬼が出てきたり、トモコがいたり、じゃがいもかあさんもいましたね。

 

C そばやのそばはおいしかったな。夜の街もにぎやかだった。

 

A 鬼と言えば、オニのニンギョウも出てきましたね。あの時のボクは若かった。

 

B さあ、ともかくこれで4会場に行くメンバーが揃いました。さあ、この部屋の扉は今、開け放たれました!

 

A Dさんが入ってきた時からもうすでに開いてますが。

 

C まあまあ、今ノッているところだから。

 

B さあ、みなさん、それぞれの目標に向かってどうぞお進みください。さささささ、どうぞ。はい、立って、早く出て。

 

C 今度は追い出されるみたいだな。あれ、Dさんは?

 

B すでに新幹線に乗るために走っていきました。さあ、Aさんもスーパーひたちに乗り遅れないように。では道中にお気をつけて。よいブロック大会を観られますことをお祈りいたします。ではごきげんよう。

 

A ではよいお年を。

 

B ではまた来週、関東・東京会場に向けて集合しましょう。

 

C え、最終回じゃなかったの?

 

*(注)フィクションです。

タイトルとURLをコピーしました