ブロック大会巡り同好会緊急座談会⑤~近畿、中国ブロック大会に3人組現る?

B ええ、北海道ブロック、全道大会も4日間の会期を無事終了し、宮城全国大会への推薦第2号が決定しました。また来年3月の岐阜県大垣市で開催される春季全国大会への推薦校も発表されました。こちらは第1号ですね。まさに春一番ですね。

 

A ちょっと「春一番」の使い方が違いますけどね。でも両校ともうれしいでしょうね。ああ、ぼくもこんな座談会なんか出てないで、演劇部の指導しないと!

 

B こんな座談会なんか、とはひどいですね。一応この座談会の収まりどころに10人くらいは注目している人いるんですよ。

 

C おい、10人かよ。

 

B はい、多くて10人ですね。そのうちこの企画は完結しないだろうと思っている人が8人います。

 

A きっと最後まで行かずに、投げ出すだろうが8割ですね。ぼくもその8割かな。

 

B そんなAさんまで。この企画、Aさんが頼みなんですから。

 

C え?オレじゃないの?

 

B もちろんCさんもですよ、だって3人しかいないんだから。

 

A 二人じゃ対談ですよね、座談会と言うより。

 

B この座談会が続かない予想8割。皆さん、トランプの逆転勝利を忘れましたか。私は完結させますよ、この座談会を。それが証拠に、ほら今回もやってるでしょう。

 

C え~と、次はどこなの?先週末は二人の策略に乗せられて、北海道大会行ったから、今週は休もうかな。

 

A (何度もC氏が間違えるので嫌気がさしながら)違います、全道大会です。

 

B 何言ってるんですか、ブロック大会巡り同好会は、最後の最後まで行けるかどうか苦悶する、それがブロック大会巡り同好会です。

 

A (手帳を見ながら)今度のブロック大会は、今週末の近畿大会と中国大会ですね。

 

C え、重なるの?

 

B はい、重なってます、26日(土)27日(日)です。

 

C もったいないなあ、せっかく11月にやってるのになあ。重なってなければ両方行くのになあ。

 

B あれ、急にやる気になりましたね。ではまず25日(金)から始まる、近畿大会から見ていきましょう。正式には第51回近畿高等学校演劇研究大会です。

 

A 前回は50回記念大会でしたね、京都で。私、行きました。

 

C オレも行ったよ、鴨鍋がうまかった。鍋・・・あれ、去年は12月じゃなかった?

 

A (去年の手帳を見ながら)確かにそうでした。12月26日27日です。

 

B よく気付いてくれました。そうなんです、近畿大会は普通は12月、ところが今年は11月、ここに今回の近畿と中国の重なりの理由を解くカギがあるのです。

 

C お、ミステリー風だね。

 

B つまりですね、近畿にはブロック大会である近畿高等学校演劇研究大会があります。そう、参加は大阪、兵庫、奈良、京都、和歌山、滋賀の2府4県です。さらに近畿総合文化祭(近畿総文)というのがあって、これには演劇部門もあって、参加はその2府4県の他に、福井県、三重県、徳島県、鳥取県が加わり、2府8県が参加するのです。

 

A 広域近畿圏ですね、近畿ブロックに隣接する。

 

B で、近畿総文は11月に各府県持ち回りで開催されます。近畿ブロック大会は12月に各府県持ち回りで開催されます。ところが、何年かに1回、近畿総文の開催府県とブロック大会の開催府県が同じとなる、彦星と織姫が出会うような時があるのです。

 

C お、いいね、いいね、その例え。

 

B で、今年の兵庫県がそうなのです。その場合、11月に近畿総文、12月にブロック大会をやるのは大変ですよね。

 

C オレが係なら倒れるね、いや逃走するね。

 

B でしょう、だからそういう時は、近畿総文の枠組みの中で近畿ブロック大会が行われるのです。だから11月なのです!

 

A うまく言えましたね。

 

C 何回か練習したようだね。

 

B (喜んで)はい、つまり近畿総文の中にブロック大会がある、ブロック大会 in 近畿総文、近畿総文と言う大きな茶碗の中にブロック大会という小さな茶碗がある、私はこれを「マトリョーシカブロック大会」と呼んでます。

 

C 力んだ割にはたいしたことないね。

 

A 確かに。

 

B (少し落ち込んで)ま、え、あの、とにかくそのような大会なのです。

 

C で、どこでやるの、それが大事なんじゃない。

 

A 神戸文化ホールです。

 

C え!神戸!オレ行こうかな。港町神戸、神戸牛、そして神戸・前川清・・・

 

B しかもですね、新幹線の新神戸駅から地下鉄乗ってすぐだそうですよ、その日に千葉から行っても上演1に間に合いそうなんです。

 

C これは神戸で決まりかなあ。

 

B いや、中国大会も負けてはいませんよ。岡山県です。

 

C 岡山いいねえ、きびだんご。倉敷も寄ろうかな。

 

A でも会場は総社市ですね。

 

B はい、総社市民会館です。第54回中国地区高等学校演劇発表会です。

 

C ああ、そうじゃったか。

 

A 総社は岡山駅から伯備線と吉備線の両方からアクセスできて、どちらも30分~40分で行けるようですよ。

 

C ほう、そうじゃったか。

 

A あ、今年から吉備線の方には桃太郎線という愛称がついていますね。

 

C へえ、そうじゃったか。

 

B Aさん、そろそろCさんを認めてやってもいいんじゃないかな。

 

C そうじゃ、そうじゃ!

 

A (つまらなそうに)面白いですよ、Cさん。

 

C そうじゃろ。

 

B ええ、この岡山県総社市での中国ブロック大会、夏の広島全国大会の勢いをそのまま持ちこんでの大会となりそうですね。広島から岡山に熱い空気が持ち込まれ、「外は寒くても、中は熱いブロック大会」となりそうです。

 

C また使ったね。先週に引き続き。

 

A 11月だし、岡山なので、外は寒いとは限りませんけどね。

 

B (少し落ち込んで)さあ、両会場の出場校を見てみましょう。

 

(3人で全国HPに掲載されている大会日程を見る)

 

3人 う~ん。

 

A これはどっちも行きたいなあ。

 

C なんで重なるかなあ。

 

B え~と、それはですねえ・・・

 

A いや、もうわかりましたのでいいです。

 

B はあ。

A 近畿ブロック大会と中国ブロック大会、両方に行くことは可能です。

 

BC え!

 

A もちろん全作品を制覇することは不可能ですが。いいですか、兵庫県と岡山県はですよ。隣県ではないですか。

 

B おお、そうだった、そうだった。

 

C そうじゃった、そうじゃった。

 

A つまり先に始まる近畿大会から入って、頃合いを見て中国大会に抜ける山陽ラインを使えば、両会場を行き来することは比較的容易です。いいですか、時刻表を見てください。(と言って時刻表を取り出す)

 

B 時刻表を持ち歩いているんですか、Aさん。

 

A ブロック大会巡り同好会には必須かと思いますが。

 

C そうじゃねえ。

 

こうして3人は、両会場できるだけ制覇の夢を実現すべく、西村京太郎のミステリーばりの行程計画を立てていくのであった。

 

もし、神戸、総社の両会場で、一人は時刻表を手にし、一人は「そうじゃ、そうじゃ」とうれしそうに言い、一人は「外は寒くても中は熱い」とわめいている、そんな3人組があれば、それはブロック大会巡り同好会の面々である。

 

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