北海道だより 札幌手稲山の麓から

 一応今日から夏休みと言う日曜日。大会12日前です。穏やかな日でした。そう言えば先々週関東を襲った猛暑はどこへ行ったのでしょう。期末試験から答案返却日にかけて、これがあと1週間続いたらどうしたらよいのだ、と言う軽く35度越えの日々が続いた1週間。でも先週は楽だった。そしてこの土日も。クーラー全く使わず、日差しは強いけど、秋のような涼しい風が吹いています。
 
 そんな時思い出すのが、北海道です。夏はいつも北海道に行きたいなあ、と思っています。ちなみに今日の札幌の最高気温は29度。これは東京と同じです。札幌の29度は暑いのか普通なのか、どうなのでしょう。で、長崎はしっかり34度。さすがは九州です。
 
 今回は、その北海道の全国事務局員、中島憲先生に「北海道だより」をお願いしました。中島先生は、年は私とあまり変わらないのですが、妙に若く見えます。いつもつややかな顔で、全国会場のあちこちを移動しています。(北海道に妙に若く見える方が多いのは、寒風が肌にいいからなのでしょうか。) 事務局歴も長く、全国に精通しています。今、「全国2万人アンケート」と言う恐ろしいタイトルのアンケートに取り組んでいます。長崎大会でもこのアンケートへの協力をどんどん呼びかけます。皆さん、ご協力を。
 

おはようございます。事務局員中島です。阿部事務局長からの指名ですので北海道は手稲山の麓にある私の所属学校の紹介をします。

海抜13mの札幌第2の乗降客数をほこる手稲駅から山登りを1.6km。標高93mの高台にたっています。わかる方はわかると思いますが、標高差80mを1.6kmで登るというのはほぼ登山です。この急な坂道を自転車で登り切る3年生はとても体力があります。

 インフルエンザも本校にはあまり縁が無く、新型インフルエンザ騒ぎの時も、学級閉鎖を一年生の一クラスがしただけで、ほとんどまばらにしか発症しませんでした。ほぼ登山を始めて丸1年で背筋がとてもきれいになります。

  そんな本校です。手稲山というのは石狩平野の南端にある高い山の一つです。その北斜面を切り崩して更地にした本校は、北風を遮るように山肌に張り付いており、6月中旬まで裏山に雪渓が残るのです。その雪渓の溶けたあとに咲くのがシラネアオイという可憐な花です。内地(本州のことを古い北海道の人はそう呼びます。)では高山にしか咲いていない、絶滅危惧種Ⅱ種に指定されている花が標高93mに咲くのは、しかも高地でも5月の花なのに7月に観られる「学校」はたぶん本校だけでしょう。高山植物が校庭に咲くとてもすてきな学校です。

 何にも高校演劇の話をしていませんね。中島が高校演劇に関わったのは、新任校の網走南が丘高校でした。チキン・カレー(作 溝口勲)で優秀校になったあの学校です。そこで網走向陽・南が丘高校演劇合同公演の効果音を手伝ったときからでした。私自身は留萌高校で放送局の出身でしたから、放送の顧問になりたかったのです。しかし、卓球部の顧問をやれと言われ、つまんないなあと思っていたところでしたので、音に関われることなら何でも良かったのでした。

 そこで関わりを持ったのが運の尽き。そのまま顧問になれと言われ、副顧問に。その後正顧問が現職死してしまいました。結果脚本を書かざるを得なくなり、初めて全部を書いた脚本で北海道大会に出ろと。

 その全道大会(第40回苫小牧大会)の舞台上で、「何でこんなパネル作って(垂木で作ったとても頑丈なそれ)持ってきたんだ。」と高島先生に怒られ、櫻井幹二(元全国事務局長)先生や菅村敬二郎先生、影山先生や米永先生に出会ってしまったのが運の尽きでした。それが26の時ですからずいぶん長いこと高校演劇と関わってきたなあと思います。

  全国事務局に入ったときに何ができるのだろうと思っていました。まずはホームページ作れと。どうじに、「鯖江の生徒講評委員の引率(このとき本人不在(生徒講評で缶詰)の中、櫻井先生からの推薦というか人身御供というか・・・全国事務局に入ることになっていた・・・。)を経験したんだから、全国大会で始める生徒講評委員会を受け持て。」と当時の西澤事務局長と森本事務局次長からとっても軽い感じで言われたのでした。

 言われたらやるしかないと、さっそく北海道大会で生徒講評委員会をやらせてもらい、中部ブロックに視察に。そのときに初対面で一緒に行ってもらったのがずっと全国の生徒講評委員会をサポートしてもらっている木川田敏晴先生でした。

 手探りで始めた全国大会の生徒講評委員会は川村先生の熱い指導の下、たくさんの生徒・顧問とのつながりを作ってきたなあと思います。

  いま、表現教育プロジェクトを起動しはじめました。演劇に触れた高校生が変化する。これを教育プログラムに入れられないのか、演劇を教育の視点から見つめ直す時期が来ていると思うのです。演劇部の大会参加は部活動ですから、上位大会を目指すのは目標としては正しいでしょう。しかし、それだけではなく、良い舞台を創ること、経験することで生徒自身が変化する。そこがほかの部活動と違うのか違わないのか。違うとしたら何が違うのか。そんなことを問いかけていきたい。その延長線上に、内木会長時代から「演劇」を教科に昇格したいと言う想いが見えてくるのかもしれない。そう思いながら現在「高校演劇2万人アンケート2013」をスタートしています。地区大会の反省・総括の意味合いで是非ともアンケートに回答をおねがいします。

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