春季全国大会@岐阜大垣までようやく1ケ月を切りましたね。
関東大会が12月に終わってから、予期していたことだが、この1月2月の長いこと。でもやるべきことはいくらでもあるし、次から次から来る。あれやこれやと忙殺されながらも、何とか時間を見つけて演劇公演に出かける。プロの芝居はもちろん、大学、専門学校の卒業公演も行く。週2回ペースだ。
そんな中で、もう1ケ月以上経ってしまったが、多摩美術大学上野毛キャンパスで上演された、柴幸男・作/演出の「大工」を報告してみたい。(上演日1月14日15日、柴幸男ゼミ上演制作実習として)
チラシにはこんな言葉がある。「『大工』は『第九』と共に上演される。すべての台詞は第九と重なり、第九の調べで家が建つ」
第九で大工か。実は私、とても短い期間だが、クラシック音楽ファンであった。(英語ではclassical musicって言うんだよね)中学校1年の時に親しい友人の影響を受けてクラシックを聴き始めたのある。シューベルトに始まり、ベートーベン、ブルックナー、モーツアルトにマーラー、チャイコフスキー、ショスターコヴィッチなどなどなど。1日に2時間は自室に籠り、レコードにとても神経を使って針を落とし、交響曲や協奏曲をとても集中して聞いたものである。決して寝転がったり、本を読みながら聞きはしない。ほとんど正座状態で、目をつぶることなく、聞いていた。おかけで、有名な曲のメロディはだいたい覚えた。CMなどで使われる有名なフレーズだけでなく、そこにつながる流れを追っていくのが楽しみだった。
第九、これはもう何回聞いただろう。最初のレコードはカラヤン指揮ベルリンフィル、次にカール・ベーム指揮ウイーンフィルという定番を購入し、そして当時最高傑作と言われた、フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団のレコード2枚組を手に入れた。どこで買ったか覚えてはいないが(秋葉原の石丸電気だったか)、あの時の喜び、家に持って帰る時の落としてはいけない、誰かにぶつけてはいけない、電車の扉に押し付けてはいけない、という緊張感は覚えている。
第九で有名なのは第4楽章、「歓喜の歌」である。そう、「歓喜の歌」をまさに「歓喜の声」とともに手に入れたのである。
今チラッとネットで見たら、このアルバム、CDで売っているんですね。これはLIVE版で、あのフルトヴェングラーが指揮台に向かう時の足音が入っているんですよね。
さあ、そんな第九を使った大工の物語。これは観に行かないわけにはいかないではないですか!
(続く)